皆さんは、小説に置いて【地の文】という言葉を聞いた事ありますか?
小説を書いている人であれば「あぁ、知っているよ」と直ぐに返答が来ると思いますが、初心者の方ですと、「地の文?何のこと?」状態ですよね。
小説を書くのに置いて地の文とは絶対に使用している文章になりますが、初心者の方では、自分が書いている文章が地の文だと気づかず書いている人が多いと思います。
そこで、今回は初心者向けに「地の文とは何か?」について説明し、実際に役割を例文を交えて分かり易く説明していきます。
この記事を最後まで読んで頂ければ、地の文についての理解が深まり、今後の執筆活動に役立ちますので、是非参考にして下さい!
地の文とは何か?意味について解説
地の文とは何か?
こちらは、まず結論から言いますと、キャラクターのセリフや会話文以外の文章の事を言います。
文章だけでは少し分かり辛いと思いますので、実際に例文を使用してみましょう。
例文:そこには、とても綺麗な風景が広がっていた。
「なんだよ、この景色・・・」
男は、目の前に広がる広大な景色に心を奪われている様子である。
では、ここで皆さんに質問ですが、この例文で地の文とは、どの部分になるか分かりますか?
恐らく、冒頭で説明した事を意識すれば問題無いと思いますが、ここでの地の文とは、下記の2行になります。
- そこには、とても綺麗な風景が広がっていた。
- 男は、目の前に広がる広大な景色に心を奪われている様子である。
そうです、キャラクターのセリフ以外が地の文になりますね。
この様に考えると、恐らく地の文という言葉を知らない方でも、「あぁ、これを地の文と言うのか」と直ぐに理解したと思います。
では、次に地の文の役割についてはどうでしょうか?
地の文の役割とは
恐らく一度地の文とは何かを理解すれば、小説を書いた事ある方なら直ぐに理解したと思います。
ですが、地の文とは色々な役割を持っている事をご存知でしょうか?
こう言うと「うわー、なんだか難しくなって来るのか・・・?」と感じる方も出て来るかもしれませんが、安心して下さい!
こちらも、無意識の内に使用しているので、後は先程通り、これから説明する事を聞けば、「あぁ、そういう事ね」状態になります。
ですが、それを意識して書くか書かないかでは大違いなので、是非この機会に知っときましょう!
地の文の役割は主に3つになります。
- 過去の説明の為
- 情景の説明の為
- 心理状態の説明の為
これだけでは、まだ分かり辛いと思いますので、一つずつ詳しく説明していきますね。
過去の説明
地の文を使用する事で過去を細かく説明する事が出来ます。
例えば、キャラクターの過去を読者に説明する際などに、キャラクター同士の会話だけで説明しても良いですが、会話だけで過去を説明すると、どうしても細かい所が伝わり辛いです。
もしくは、会話だけでは、読者からしたら非常に読み辛くなってしまうでしょう。
そこで会話と地の文を混ぜる事で細かい所まで読者に対して説明出来、読みやすい文章になるので、是非織り交ぜていきましょう。
情景の説明の為
地の文を使用する事で読者に対して、キャラクター達が今どの様な場所にいるかを説明する事が出来ます。
こちらも上記と同じく、キャラクター同士の会話やキャラクターの独り言で説明は出来ますが、地の文を使用する事でより繊細な場面を読者に想像させる事が出来るでしょう。
心理状態の説明の為
こちらは、地の文を使用する事で、キャラクターが、何を思っているかを読者に伝える事が出来ます。
独り言の様にキャラクターがブツブツと自分の思っている事を口にしていたらおかしいですよね?
ですが、地の文を使用する事で、読者に不自然に思わせないでキャラクターの心理状態を説明出来ます。
この様に、地の文とは、色々な役割がある事が分かって頂けたでしょうか?
初心者の方は無意識に使用していると思いますが、今後は地の文の役割を理解して文章を書いて頂ければ、より良い小説が書けるのでは無いのでしょうか。
では、ここまで地の文の説明と役割について話してきました。
次は、一人称の時と三人称の時で地の文の書き方が変わってきますので、そちらについても説明していこうと思います。
小説で地の文の書き方!一人称と三人称の場合
地の文の役割を理解した上で、次は書き方について説明していきますね。
書き方と言っても、そこまで難しくはありません。
ただし、視点によって書き方が変わって来るので、そこだけ注意して頂ければと思います。
その視点とは
- 一人称
- 三人称
の2つになりますね。
では、一つずつ説明していきます。
いってみようー!
一人称
一人称で地の文を書く際は、独り言の様な書き方になりますね。
例文:誰かが俺を呼ぶ声がした為、後ろを振り向く
この様に、一人称の場合は地の文であっても「俺は」を使用して、主人公が独り言を話す様に書いていきます。
一人称の場合は、初心者に取って、非常に書きやすいですが、一つ注意点があります。
その注意点とは、客観的な文章を書けない事ですね。
一人称はあくまで、そのキャラの視点で見たもの、聞いたもの、嗅いだもの、食べたもの、触れたものなど、五感で感じた事しか書けないのです。
例えば、主人公のすぐ後ろに敵が迫ってきている事を読者に対して地の文で説明したくても、一人称の場合は、主人公が気づかない限りは地の文として書く事が出来ません。
その為、一人称視点の小説を書いている場合は、客観的な地の文を書いてしまわない様に注意しましょう。
三人称
三人称で地の文を書く際は、上記で説明した一人称とは逆に客観的に書いていきます。
例文:主人公は誰かに呼ばれ様な気がしたのか、後ろを振り向いた。
一人称との違いとしては、「主人公は」の部分になりますね。
一人称では、自身の五感で感じた事しか書けませんが、三人称の場合は客観的に書く為、「俺は」では無く「主人公は」とあくまで第三者から見た主人公の動きを話す様に地の文を書いていきます。
第三者視点での書き方になりますので、主人公が気が付いていない事も掛けるので、とても便利ですが、こちらも注意点があります。
その注意点とは、一人称の逆で、キャラの心情を客観的に書かなければ、ならない事ですね。
「ん?心情を客観的にって何?」と考えると思いますので、もう少し詳しく説明していきます。
例えば、主人公が好きな女子に告白する際一人称と三人称の地の文では下記の様になります。
一人称の例文:「ずっと前から好きでした! 付き合ってください」
おいおい、返事がいつまで待ってもこねぇーぞ・・・?
三人称の例文:「ずっと前から好きでした! 付き合ってください」
主人公はいつまでも返答が無い事に痺れを切らしたのか再度口を開いた
いかがでしょうか?
この様に、例文を見比べてみると分かり易いと思います。
一人称では、キャラが自分の感情を独り言を話す様に地の文を書きますが、三人称では、あくまでも客観的に第三者が読者に向けて語りかけている様ですよね?
この様に三人称では、主人公の五感で感じて無い事も掛けますが、逆に感情などは第三者が読者に語り掛ける様にして書かなければなりませんので、注意して下さい。
それでは、最後に会話文と地の文の割合はどれくらいが良いかについて書いていこうと思います。
会話文と地の文の割合について
会話文と地の文の割合についてですが、こちらは結論から言うと正解はありません!
「なんだよ、無いのかよ・・・」と思われた方、ちょっと待ってください!
確かに正解はありませんが、意識して欲しい点はあります。
それは
- ヘビーユーザー
- ライトユーザー
この二つの読者のどちらかを狙うかで割合を決めるのが良いと思います。
「ヘビー?ライト?」と、いきなり言われれば、疑問に思いますよね。
ヘビーユーザーとは、簡単言えば読書好きですね。
また、ライトユーザーとは、普段そこまで本を読まない人を指します。
では、何故、地の文の割合の話にベビーやらライトやらという話を出したか分かりますでしょうか?
それは、ヘビーユーザー狙いであれば地の文を少し多めに、ライトユーザー狙いであれば会話文を多めにする事が良いと思うからですね。
ヘビーユーザーの様に、本を読むのが好きな人は本そのものに慣れており、文章を読みなれています。
その為、会話文ばかりの内容というよりかは、地の文などを多めで小説の世界観が伝わるものを好むのでは無いでしょうか?
また、ライトユーザーは地の文が多すぎると文字を読むのに慣れていない為、途中で疲れてしまい読むのを辞めてしまうので、会話文を多くする事で、疲れさせないで文章に惹きこむ事が出来るでしょう。
この様に、ヘビーユーザーかライトユーザー狙いかで、会話文と地の文の割合を意識みるのが良いでしょう。
ですが、あまりにも極端にどちらかの割合を多くすると、それは小説としておかしくなってしまうので気を付けて下さい。
まとめ
今回は、初心者向けに地の文についてまとめてみました。
- 地の文とはセリフや会話文以外の文章の事
- 地の文の役割は色々ある
- 地の文の書き方は一人称と三人称で変わって来る
- 会話文と地の文の割合は狙うユーザーを意識しよう
初心者の方は以上の事を意識して小説を書いて頂ければ、今より更に良い作品が出来上がりますので、参考にして下さい。
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