小説を書くときにプロット作成で悩まれる方は多いと思います。
ですが、プロットの作り方は大きく分けて下記2つのどちらかを用いれば問題ありません。
それが、
- 三幕構成
- 起承転結
です。
主にこのどちらかを用いればプロットに悩むことがなくなるのですが、小説初心者の方からすると2つの違いが分からないですよね。
そこで今回は初心者向けに起承転結と三幕構成の違いについて解説していきます。
ぜひプロット作成の参考にしてみ下さい。
三幕構成と起承転結の違いとは?
冒頭でお伝えしたようにプロット作成は、三幕構成と起承転結の作り方が存在します。
この2つの違いを結論から言うと、ずばり盛り上がり部分の回数です。
おそらくこの記事をご覧いただいている中には「起承転結は知ってるよ」という方が多いと思います。
起承転結での盛り上がり部分は【結】部分であると、なんとなく理解できそうですよね。
ですが三幕構成は少し複雑なので三幕構成について詳しく解説していきます。
三幕構成でのプロット作成
三幕構成はストーリー全体を三つに配分して話を作る方法です。
そして、盛り上がり部分を2つ用意します。
「ん?盛り上がり部分を2つ用意?」と疑問に思った方いますよね?
この時点では、まだ分からなくて全然問題ありません!
ただし、三幕構成について説明する前に1つ意識して頂きたい事があります。
それは、三幕構成では盛り上がりが2回と言いました。
では起承転結は何回だと思いますか?
起承転結とは、「起」「承」「転」「結」の4つに分けて話を配分する方法になります。
この方法で作った場合、物語りの一番の盛り上がりは【結】部分になります。
クライマックスシーンと言いますか、ここの部分でいかにして事件を解決させるかで読者を惹きつけられるかが決まるでしょう。
よって、起承転結については盛り上がり回数は1回になりますね。
この盛り上がり部分の回数の差を意識して記事を読み進めて頂くと、より理解が深まると思います!
それでは、三幕構成の詳しい説明をしていきたいと思います。
いってみようー!
一幕
一幕では読者に世界観やキャラの説明などを説明しつつ二幕に入る前に何か事件が起きるキッカケを発生させます。
- 設定を読者に伝える
- 二幕に入る前に何か事件のキッカケを起こす
二幕
二幕では、事件を発生させて、一度目の盛り上がりポイントを作り、三幕に入る前に二個目の事件を読者に説明します。
- 事件に対して一回目の苦難を書く(プロットポイント1)
- それに対して糸口を探る
- 解決もしくは好転する(ミッドポイント)
- 事件を更に大きくして二回目の苦難を書く(プロットポイント2)
- 更に糸口を探る
三幕構成の一番の特徴が、ここの二幕に詰め込まれていると言っても過言では無いでしょう!
これだけ聞くと「難しそう・・・」と思うかもしれませんが、全然難しく無いので安心してください。
まず、二幕では下記を意識します。
- プロットポイント1
- ミッドポイント
- プロットポイント2
言葉だけでは、一体何のことやら分からないですよね。
プロットポイントについて
上記で二幕の説明に【苦難】を2つ起きる様に書いていますよね?
その2つが、ココで言うプロットポイント1.2になります。
こちらのプロットポイントの役割は何かと言うと、読者を盛り上がり部分でより一層楽しんで頂く為の事前準備になります。
「ん~分からん!」と思っても、もう少しお待ちください!
どんな物語でも盛り上がり部分、つまりクライマックスがありますよね?
例えば、戦闘であればボスを倒す所が盛り上がり部分ですし、恋愛であればヒロインに対して告白する部分があたると思います。
そういう盛り上がり部分を作る為には、まず何故その様な盛り上がり部分に至ったかの工程を読者に説明する必要がありますよね?
だって、いきなり物語上で一切触れてこなかったボスが最後のクライマックスなどに登場して主人公達とバルトを始めてしまったら、読者は置いてきぼりになります。
なので、読者が置いてきぼりにならない様にする為、ボスを倒しても問題無い様に理由を読者に説明する必要がありますね。
戦闘系であれば、何故、ボスを倒さなければならないのか、説明してボスを倒すという盛り上がり部分にいきますよね?
恋愛も同じです、ヒロインに告白する理由、つまり好きになったキッカケを作る事によって盛り上がり部分の告白に辿り付く訳です。
この様に、プロットポイントとは、盛り上がり部分、クライマックスを作る為の事前準備と考えて頂ければ良いのでは無いのでしょうか。
ミッドポイント
上記ではプロットポイントについて説明しましたが、ここまで説明すると、「ミッドポイントって何?」となりますよね?
ミッドポイントの役割とは、盛り上がり部分と考えて下さい。
三幕構成では、盛り上がり部分が2つあると最初に説明しました。
ミッドポイントは、そのうちの1つ目と考えて頂ければと思います。
ただし、ここのミッドポイントで全て事件を解決させてはダメです。
解決させてしまえば、そこで物語が完結してしまいますからね汗
なので、意識としては物語の好転程度に考えて頂ければ良いのでは無いのでしょうか。
もしくは、解決させたとしても、それ以上の事件を発生させるのであれば問題無いと思います。
プロットポイントとミッドポイントの関係性
最後にプロットポイントとミッドポイントの関係性についてですが、こちらは、ここまで読んで頂いた方であれば既に気が付いている方がいるかもしれません。
ミッドポイントはプロットポイント1で起こした事件などを解決もしくは好転させる為にあります。
これは、そのままの意味であり、プロットポイント1で起こした事件をミッドポイントで解決若しくは好転させましょう。
そうする事でストーリー的に盛り上がり、読者を最後まで飽きさせないメリットがあるのです!
では、プロットポイント2についてはどうでしょうか?
プロットポイント2で作った事件に関しては三幕の盛り上がり部分で解決させます。
戦闘系であれば、ラスボスを倒す時であり恋愛であればヒロインに告白してOKを貰える時になりますね!
次は三幕について説明していきたいと思います。
三幕
三幕では、プロットポイント2で起こした事件を一気に解決させていきます。
- 最終局面
- 結末
こちらは、起承転結でいう所の【結】の部分になりますね。
三幕構成での一番の盛り上がりは、この部分です。
上記で「ミッドポイントも盛り上がり部分だよ!」と説明しましたが、ストーリー上、一番盛り上がる場所と言えば、やはりここになりますね!
最終局面で今まで苦悩させた事件を一気に解決させます。
この様に、三幕構成では、2回のプロットポイントで読者を惹きつけて、2回の盛り上がり部分で読者を楽しませます。
それでは最後に三幕構成と起承転結の違いについて説明していきましょう。
二つのプロットの違いは盛り上がり部分の回数
上記では、二つのプロット作りの方法について説明していきました。
では、実際に二つの違いはどんな所なのでしょうか?
最初にも言いましたが、最大の違い、それは盛り上がりの回数になります。
起承転結では、【転】の部分で盛り上げて【結】でクライマックスを持っていき、盛り上げます。
それでは、三幕構成ではどうでしょうか?
三幕構成の場合は、二幕の時点で苦悩部分であるプロットポイント1を解決させて1度目の盛り上がり部分を作ります。
そして、プロットポイント2で作った苦難を三幕にて解決させる事で盛り上がり部分が2回出す事が出来ますね!
この盛り上がる部分の回数が違う事が二つの大きな違いになりますね!
また、長編物を書くにしても、構成的に三幕構成の方が向いていますので、なかなか長編が書けないと言う方は是非三幕構成でプロットを作ってみてはいかがでしょうか?
まとめ
今回はプロット作りについてまとめてみました。
三幕構成を使用する事で、読者を飽きさせず、最後まで読んで頂ける構成に出来るので、小説を書く際は是非下記を参考にして下さい。
- プロットの作り方は三幕構成と起承転結がある
- 二つの大きな違いは盛り上がりの回数
- 長編を書く際は三幕構成を使用してみよう
最初は作るのが大変だと思いますが、慣れるとすごく便利なので上手く活用してもらえると嬉しいです!
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